朝晩寒くなってきた今日この頃。
朝起き上がろうとした瞬間に首に痛みが走る、という経験をしたことはありませんか?
これはいわゆる「寝違え」の可能性があります。
寒い時期や季節の変わり目に首を寝違えてしまう…という方は多くいるかと思います。
寝違えをしてしまうと、違和感程度なら我慢できますが、痛みが強いとお仕事や日常生活に支障をきたしてしまいますよね…
ここでは首の寝違えが起こってしまう原因と、首の寝違えを起こさないようにする予防法をご紹介していきます。

首の寝違えの原因

寝違えとは正式には「頚椎捻挫(けいついねんざ)」と言われ、首の関節周辺の筋肉や靭帯が損傷し、炎症を起こしてしまうものです。
寝違えは睡眠時に不自然な態勢で寝ていたり、寝返りをする時に身体に負担のかかる動きをすることで発生します。

しかしこれらは寝違えが発生する要因なだけであり、根本的な原因があるのです。

原因1 肩こり

肩こりがある方は、寝違えをしてしまう可能性が高くなります。
肩こりがあると首、肩、背中周辺の筋肉が緊張してしまいます。
首の筋肉が緊張すると、首の関節可動域(関節が動く範囲)が狭くなります。
そのため、睡眠時に首の角度が少しでもおかしくなると、首の関節に負担がかかり寝違えを起こしてしまいます。

原因2 ストレスによる緊張

人間は単純な肉体的な疲労だけではなく、精神的なストレスを感じると身体全体が緊張してしまいます。
身体が緊張すると、筋肉も緊張してしまうので【原因1】の肩こりと同じように、関節可動域が狭くなり寝違えを起こしやすくなります。

原因3 寝返りが少ない

人間は睡眠時に寝返りという運動を行います。
寝返りは「睡眠中に同じ姿勢でいることによる血行不良を改善する働き」や「同じ姿勢でいることによる身体の歪みを正す」という役割があります。
寝返りをしっかりとしないと血行不良が起こり、筋肉の緊張が強くなって寝違えてしまうことが多くなります。
寝返りが少なくなる原因は2つあります。

運動不足などによる筋力低下

寝返りをする際には骨盤・背骨・肩甲骨などの関節を、全身の筋肉を使って動かします。
しかし筋力低下があると睡眠中に身体を動かす機能が低下してしまうため、寝返りをする数が減ってしまいます。

布団やマットレスが柔らかい

敷布団やマットレスが柔らかいと寝返りがしづらくなります。
柔らかい素材の物や低反発のマットレスは寝心地はいいのですが、身体が沈みすぎてしまうため、寝返りができなくなります。
マットレスが柔らかすぎると、寝違えの他にも腰痛やぎっくり腰の原因にもなるので注意が必要です。

原因4 枕が合っていない

枕が寝ている姿勢にフィットしていないと寝違えを起こす可能性があります。
寝違えが多くみられるのは横向きで寝ている時です。
横向きで寝る場合、枕の高さは腕の付け根から耳の高さまでないと首が枕側に傾いてしまいます。
この首の傾きが睡眠時に続いてしまうと、寝違えを起こしてしまいます。

原因5 首元が冷えている

これが寒い時期に寝違えが起こりやすくなる一番の原因になります。
冬場に部屋が寒かったり、夏場にエアコンで部屋を冷やしすぎていると、布団をかけていても首や肩が出ていて冷えてしまうことが多くあるかと思います。
身体は冷えを感じると、血行不良が起こり筋肉が硬直してしまいます。
そのため首や肩が冷えてしまうと、寝違えを起こしやすくなってしまうのです。

首の寝違えの予防法

首の寝違えはしっかりと対策をすることができます。
ここでは寝違えを事前に防ぐための、就寝環境の改善や日常的に気をつけること、予防のストレッチなどの紹介をしていきますので、寝違えをよくしてしまう方は是非参考にしてみてください。

予防1 寝具の改善

マットレスの見直し

寝るときと起きたときの態勢が全く変わらず、寝返りをしてしない可能性のある方は、マットレスを見直してみましょう。
低反発や柔らかい素材のものではなく、高反発で凹凸構造のマットレスが寝返りがしっかりと打てるようになるためおすすめです。

枕の見直し

朝起きた時に寝違えを起こしやすいこと以外に、寝起きに肩こりを感じる方には枕を見直すことをおすすめします。
枕は、頭が本来ある位置に来る高さの物を使うのが理想になります。
仰向けで寝ることが多い方が高さのある枕を使っていたら、常に下を向いているような状態になってしまうので首に負担がかかってしまいます。
横向きで寝ることが多い方が低めの枕を使っていたら、首が常に曲がっている状態になってしまうのでこれも首に負担がかかってしまいます。
自分の就寝のスタイルに合わせて枕を選んでみましょう。
枕がしっかりと選べていれば、寝返りをあまり打たなくても寝違えを起こすリスクは軽減されます。

予防2 室温管理

首や身体を冷やさないために寝る部屋の室温を整えましょう。
肩に力が入ってしまうくらい部屋が寒いと、布団をかけていても首元は冷えてしまいます。
部屋を暑くする必要はありませんが、肌寒い感じがするのであれば、暖房器具で室温を調整するだけで寝違えの予防になります。

予防3 深酒を避ける

飲んで酔っ払った次の日に寝違えてしまったという経験はありませんか?
飲酒をすることで、筋肉の血流が悪くなってしまいます。
さらに酔っていると身体の感覚が鈍くなるため、寝返りを打たなくなってしまいます。
そのため飲酒をすると寝違えを起こしやすくなってしまいます。
対策としては飲まないことが一番なのですが、お酒の席を避けられない場合は多々あります。
飲酒後に寝るときは、経口補水液などで身体に不足したミネラルを補給するようにすれば、血流低下を防ぐことができ、寝違えの予防になります。

予防4 首と肩のストレッチ

首と肩のストレッチをすることで柔軟性を高めることができます。
これは肩こりが原因で起こる寝違えの対策になりますので参考にしてみてください。
なお、寝る前にこれらのストレッチを行うと血流が促進されるので、寝違えのリスクが軽減されます。

首のストレッチ

胸のストレッチ

肩甲骨のストレッチ

まとめ

寝違えの予防法はいかがでしたか?
寝違えを頻繁にしてしまう方は、原因をしっかりと見直すことで寝違えを予防することができるはずです。
しっかりと予防をして、朝からスッキリとした気分で一日を過ごせるようにしましょう!