最近は突然の雨や突風が吹く事が多く、気圧の変化も激しい時期になります。

このような天候の時は頭痛や肩こりがひどくなります。
中には耳鳴りや難聴、めまいを起こしてしまう方もいます。

そんな季節柄、これからお悩みが多くなる耳鳴りと難聴についてお話をしたいと思います。

耳鳴りと難聴の違い

耳鳴り・難聴(眩暈)は同時に出現することが多いです。

そして耳鳴り・難聴は東洋医学でいう五臓六腑のうち、「肝」と深く関わっています。

肝の作用

東洋医学でいう「肝」は内臓の肝臓のことではなく「肝気」のことを言います。

「肝気」とは、

  • ホルモン系の調節
  • 血の貯蔵
  • 精神機能

これらと関係しています。

そのため、肝気に何かしらの障害が出てしまうと身体にも影響を及ぼします。

1.肝火上炎(かんかじょうえん)

肝気が身体にうまく巡らず、上半身に肝気が滞った状態が続くことで身体に害をもたらしている状態です。

症状としては

  • 突然にして起こる耳鳴りや難聴。耳鳴りは大きく、そして強い
  • 耳に張るような痛みに伴い、耳がつまるような感じが強くなる
  • 顔全体が赤く目も充血している
  • 口が渇き水分を多めにとってしまう
  • 口の中が何も食べていないのに苦みを感じる
  • ストレスや精神的緊張によって悪化する

2.肝陽上亢(かんようじょうこう)

肝気のバランスが崩れることで、身体の上部に肝気が集まり、下部には肝気が少なくなってしまい身体に害をもたらしている状態です。

症状としては

  • 次第に聴力が減弱していく
  • 耳鳴りは日によって強さが変化する事が多い
  • 耳だけでなく、頭頂部に張るような痛みを伴う
  • ストレスや精神的緊張によって悪化する
  • 以前よりもせっかちになっている、また怒りやすくなっている
  • 顔が赤くなりやすい
  • 頭は重さを感じるが足元は妙に軽く感じたり、腰や膝が重く痛みを感じる

耳鳴り・難聴に有効なツボ

肝火上炎の症状に効くツボ

1.行間

足の親指と人指し指の付け根にあるツボでストレスなどで出る身体の症状に有効。

2.陽陵泉

膝の外側の骨の出っ張りのすぐ下にあり、ストレスや生理不順、膝の痛みに有効なツボ。

3.風池

耳の後ろのとがった骨と髪の生え際の中間にあるツボ。頭痛やめまい、肩こりや寝違えにも有効なツボ。

4.聴会

耳の穴の前にある突起の前方下のくぼみにあるツボ。耳鳴りやめまい、その他顎の不調にも有効。


肝陽上亢の症状に効くツボ

1.太衝

足の甲で親指と人差し指の骨が交わるところにあるツボ。ストレスでの身体の不調やお酒の飲みすぎによる不調にも有効。

2.陽陵泉

膝の外側の骨の出っ張りのすぐ下にあり、ストレスや生理不順、膝の痛みに有効。

3.風池

耳の後ろのとがった骨と髪の生え際の中間にあるツボ。頭痛やめまい、肩こりや寝違えにも有効なツボ。

4.聴会

耳の穴の前にある突起の前方下のくぼみにあるツボ。耳鳴りやめまい、その他顎の不調にも有効。

5.照海

内側のくるぶしの真下のくぼみにあるツボ。めまいや耳鳴り、足首周囲の痛みにも有効。

ツボ押しのやり方

ツボの場所がわかったところで、早速ツボ押しをしてみましょう。

ツボ押しのポイント

●ツボ押しは1日1回を目安にしましょう(やりすぎても逆効果です)

●押すときは5秒×5回押しましょう

●押す強さは、押して心地の良い強さ~少し響く程度の強さにしましょう

●正中線(体の真ん中)以外のツボは左右で2つあるので、どちらも押しましょう

●効果的なツボが複数ある場合は全部押しても問題ありません

お灸をするとより効果的です

市販の「せんねん灸」などを使えば、適度な刺激を効果的にツボに与えることができます。

お灸は毎日やっても問題はありません。
(※皮膚のコンディションが悪く火傷してしまった場合は中止してください)

まとめ

今回は「耳鳴り・難聴」について東洋医学の観点でのお話をさせていただきました。

耳鳴りや難聴は病院に受診しても原因不明と言われることが多く、日々ストレスを感じる上に、劇的な変化が見えづらく難しい症状です。

ツボ押しが症状の改善に少しでも繋がれば幸いです。

耳鳴り・難聴の治療をするなら

耳鳴りや難聴でお困りの場合は当院で施術をすることができます。
当院では千葉県では数少ない「ルート治療」という鍼治療を専門に施術しており、耳鳴りや難聴も対象症状となります。

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耳鳴りや難聴により日常生活に支障がある方、長年悩んでいる方は一度ご相談ください。